オンライン=オンラインB

台本としてのあり方を考え直したオンライン=オンライン。
何度と無く、転がしながら考えてみたものの。
これといった結論には至らず。
タイプB
多少、設定の齟齬があります。
パラレルワールドとして捕らえてもらえるとありがたい。



ジェイド♂      ゲームを始めたばかりのキャラクター。

ヒメリ♀       ゲームを始めたばかりのキャラクター。

ヘイト♂       ジェイド君のリアルでの先輩のキャラクター。

アレックス(不問)  チュートリアルダンジョンのノンプレイヤーキャラクター。

ウサギサン(不問)  モンスター。八頭身の体にウサギの頭が乗ってる。すげえ強い。

システムボイス(不問)ゲームのシステムメッセージを読み上げるボイス。
           演じる上でのアドバイス。
           スペースが開いている箇所以外では区切らない、
           スペースが開いてる箇所は確実に区切るといった方法がオススメ。
           もちろん、新しい手法をどんどん開拓してもらって構わない。


配役表(2:1:3)



M はマインドです。登場人物の心の中つぶやき等を現しています。
T はチャットメッセージです。実際に対面しておらず、電話や無線で話している様な状態を現しています。
 (基本的にシステムボイスはチャットメッセージ状態となります。)




ジェイドM: 素敵な大恋愛をする訳じゃない。
      謎解きをする訳でもなく、世界を救ったりなんか以ての外。
      極々普通の日常だ。
      でも、そこに繋がりがある限り、物語は間違いなく存在していて―――
      ―――誰一人として漏れることなく役割が与えられている。

      今回は、俺にその主観を与えられただけに過ぎない。

システムT: ジェイド さんがログインしました。


ジェイド: お、ゲームが起動できたみたいだ

ヘイトT:  おう、ジェイド君。ちゃんとログインできたみたいだな!

ジェイド: え!?先輩?何処にいるんですか?

ヘイトT:  これは、知り合いに直接話しかける事が出来る機能を使ってる。
      個人チャットって言うんだが・・・・まだ使えないよな、うん

ジェイド: 何か、耳に直接喋られているみたいで気味が悪いですよ・・・・

ヘイトT:  ちなみに、判ってないだろうから言っておく。
      そっちの声、こっちに伝わってきて無いからなー

ジェイド: え・・・・?

ヘイトT:  個人チャットには、個人チャットで返さなきゃいけないんだが・・・・。
      返事が返ってこない所から察するに、やり方がわからないんだろう?
      だから事前に説明ページ読んどけって言っただろうが

ジェイド: あー、ココで何言っても先輩には伝わんないんだよなぁ。
      凄くもどかしい

ヘイトT:  とりあえず、今お前がいるのはチュートリアルダンジョンって言う所だ。
      そこを抜け出さない事には合流できない。
      流れに沿って話進めてけばすぐ出れるから、サクっと出てこい

ジェイド: 了解です。っていっても伝わんないんだよなぁ

ヒメリ:  そこのキミ!ちょっといいかな?

ジェイド: え・・・・えっと、俺?

ヒメリ:  そう、キミ。
      私、今さっきこのゲームを始めたばっかりなんだけど。
      何すればいいか判んなくて。
      教えてくれない?

ジェイド: 残念、俺もさっき始めたばっかりなんだ

ヒメリ:  あら、そうだったんだ

ジェイド: ここに居るキャラクターは全員そんな感じだと思う

ヒメリ:  うーん。
      他の人と違って貴方は空に向って喋ってるから、何か知ってると思ったんだけど

ジェイド: あ、れ?聞こえてた・・・・?

ヒメリ:  うん、駄々漏れよ。駄々漏れ。

ジェイド: 変人じゃん・・・・俺

ヒメリ:  落ち込むな、少年。青春に失敗は付き物だ!

ジェイド: 勝手に青春設定?!

ヒメリ:  じゃあ、人生には失敗が付き物?

ジェイド: グローバルになったけど疑問形じぇねーか。俺に聞くなよ

ヒメリ:  我々は月の者です、お迎えに上がりました

ジェイド: 月からの使者だと!かぐや姫帰っちゃうの!?

ヒメリ:  いいね、キミ!気に入った!

ジェイド: 俺は、どっと疲れたよ

ヒメリ:  キミと雑談してるのも楽しそうだけど・・・・そろそろゲームを進めないとね。
      せっかくだから一緒に回りましょ?
      私はヒメリ

ジェイド: こっちは、ジェイド。まぁ、表示されてるキャラクターネームを見れば一目瞭然だけど

ヒメリ:  挨拶は大事よ?

ジェイド: まあ・・・・そだな

ヒメリ:  とりあえず、レッツゴー!


システムT: チュートリアルダンジョン1 基本操作講義フィールド。

アレックス:―――っと、以上が戦闘における基本操作だ

ジェイド: な、長い・・・・。理解できた?

ヒメリ:  だ、大体はね

ジェイド: 俺もそのぐらいだと思う・・・・

アレックス:さて、俺の講義はココまでだ。
      次にお前達には戦闘訓練を受けてもらう。
      一つ先のエリアには、モンスターが生息している。
      そこで『子ウサギサン』を10匹倒すんだ

ヒメリ:  ついに実戦みたいね

ジェイド: やっとゲームらしくなってきたな

アレックス:だが、強力なモンスター『ウサギサン』も目撃されている。
      ヤツを見たらすぐに逃げるんだ、わかったな。
      (返答を待つ間を空ける)
      よし、では訓練開始だ!


システムT: チュートリアルダンジョン2 戦闘訓練フィールド。

ジェイド: あのピョコピョコ言ってるのが『子ウサギサン』みたいだな

ヒメリ:  なんか青とか、紫とか、色鮮やかなのねー『子ウサギサン』

ジェイド: よーし、10匹ほどサクっと倒すかー

ヒメリ:  ねぇねぇ。どっちが先に10匹倒すか競争しない?

ジェイド: 固まってやったほうが確実じゃないか?
      『ウサギサン』って強いモンスターもいるみたいだし―――

ヒメリ:  あら、怖いの?『ウサギサン』ってモンスター

ジェイド: こ、怖いわけじゃねーよ。たかがゲームじゃないか

ヒメリ:  たかがゲームだから、楽しくやったほうが得じゃない?

ジェイド: うーむ・・・・わかった。いいぜ、乗ったぞその勝負

ヒメリ:  じゃあ先に報告したほうが勝ち!
      よーい、スタート!

ジェイド: 奥の方に入っていったな・・・・。
      俺はこの辺に沸いてるのを狩ったら進むかな

ヘイトT:  おーい、順調?
      こっち待ちくたびれそうなんだけどー

ジェイド: 先輩め・・・・。
      アンタのお陰でこっちは恥じをかいたって言うのに・・・・。
      でも、あの独り言のお陰で声かけてもらえたのか。
      それなら、ちょっと感謝してやっても・・・・

ヒメリ:  キャーーーー!!

ジェイド: ん?奥からヒメリが戻ってきたのか?

ウサギサン:ヤッタイ!!

ジェイドM: ヒメリの後ろからは、八頭身の何かが追いかけて来ている。
      その姿は、モンスターと呼ぶにふさわしいモノだ。
      表示名は『ウサギサン』。
      『ウサギサン』が先の掛け声と共に手刀を振り下ろすと、地面が爆発する。

ヒメリ:  ジェイド!助けてぇー!!

ジェイド: オイ!ふざけるな!こっちに来るんじゃねえ!!

ヒメリ:  男の子だったら、か弱い女の子のピンチを救いなさい!

ウサギサン:ヤッターイ

ジェイド: 無理、無理!勝てる訳ないだろ、あんなの!

ヒメリ:  そうね・・・・残念ながら、今の私達にはアレを倒すことは出来ない・・・・。
      でも時間稼ぎぐらいだったら!!

ジェイド: 勇気ある決断っぽく言っても無駄だ!

ヒメリ:  ジェイド、私の為に死になさい

ウサギサン:ヤッタイ!

ジェイド: もっと相応しいシチュエーションで言ってくれ!

ヒメリ:  この命は、閣下と帝国繁栄の為に。って言ったのは何処の誰よ!

ジェイド: 何処の誰もそんな事言ってねぇ!いつの間に閣下になったんだよ、帝国ってどういうことだよ!

ヒメリ:  ヒメかっかと呼びなさい。かっかは平仮名よ

ジェイド: 全然決まらねーじゃねーかそれ!

ヒメリ:  ちょっと、行き止まりじゃない!

ジェイド: くっ。ふざけた会話をしてるうちに、追い詰められてたのか・・・・

ウサギサン:ヤッタッターィ

ジェイドM: エリア端に俺たちを追い詰めた『ウサギサン』は、
      奇妙な鳴き声をあげながらジリジリと距離をつめてくる

ジェイド: やるしかない、か。下がってろ、ヒメリ

ヒメリ:  下がってろって・・・・ジェイド?

ジェイド: お前の為に、死ねばいいんだろ?

ヒメリ:  だって、そんなの冗談

ウサギサン:ヤッターィ、ヤッタッターィ

ジェイド: 冗談もなにも、やるしかねーだろ・・・・この状況

ヒメリ:  ジェイド・・・・

ジェイド: 俺も男だ・・・・。やってやる!やってやるぞ!!

ヒメリ:  ダメ!ジェイド!!

ジェイド: 喰らえ!スラッシュ!!

ウサギサン:ヤッタィ?

ジェイド: 嘘だろ・・・・全然効いてねぇ・・・・

ヒメリ:  ジェイド逃げてぇー!! 

ジェイド: ゴメン、ヒメリ

ウサギサン:ヤッタイ!!

ヒメリ:  ジェイドォーーーーー!!

システムT: ジェイド さんが戦闘不能になりました。



システムT: チュートリアルダンジョン1 基本操作講義フィールド。

ジェイド: 茶番だったな

ヒメリ:  茶番ね。
      でも、ちょっとカッコ良かったわよ。
      その・・・・相手が『ウサギサン』じゃなければ

ジェイド: 誰だ!『ウサギサン』のデザイン担当者出て来い!

ヒメリ:  呼び出してどうするのよ、賞状でも渡す?

ジェイド: あのヴィジュアルは反則で賞、とかどうだろう

ヒメリ:  素敵ね、それ

ジェイド: とりあえず、『子ウサギサン』を狩りに向こうのフィールドに戻らないとなー

アレックス:おお、『子ウサギサン』を10匹狩ることができたようだな

ヒメリ:  当然よ

ジェイド: あれ・・・・ヒメリさん?

アレックス:よくやった、これで訓練は終了だ

ジェイド: 訓練終了って・・・・え?

ヒメリ:  それは、奥で10匹狩り終わってたからね

ジェイド: あの時、既に達成していたのか!?

ヒメリ:  ええ、それでちょうど良くあの『ウサギサン』に遭遇したから・・・・ね?

ジェイド: ・・・・・はぁ?

ヒメリ:  ヤッタィ♪

ジェイド: ヒメリ貴様あぁぁぁ!謀ったな!!

ヒメリ:  ごめん、ごめんって

ジェイド: はぁ・・・・じゃあ俺は向こうで『子ウサギサン』狩ってくるよ

ヒメリ:  いいわよ、付き合ってあげる。さっさと行きましょ?

ジェイド: あいよ



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